ルーズリーフ

公私におよぶ経験値獲得履歴的ななにか。

待機児童でも仕事復帰した我が家のケース

2015年10月から産休に入り、保育園に入れなくても2016年8月末(子どもは8ヶ月)で母が育休を終了して仕事に復帰した、我が家のケースをまとめます。
待機児童の問題が盛んに叫ばれる昨今ですが、すでにご家庭をお持ちで子どもをお考えの方、将来ゆくゆくは家庭も子どもも…とお考えの方、ほか様々な方が多少の希望を持っていただけたらいいなと思っております。

まず前提として、本件はそれなりに準備が必要です。
速攻性のある解決方法をお探しの方にとっては特に有益な情報ではない可能性があります。
ベビーシッターにかかる費用の試算がどんなもんだったかーくらいかな?

以下まとめ。

必要になったもの

  • 育休が取れる職場(父母双方)
  • 地域の保育園の詳細
  • 離乳の完了(少なくとも離乳食の後期に入っている状態)

諸刃の剣だったもの

  • 近隣に両親がいる住居(徒歩数分は近すぎた)

幸運だったこと

  • あまり手がかからない子だった
  • 家事全般ができる主人だった

我が家の待機児童解決手段

離乳食後期の3回食が安定して認可保育園の一時保育が利用できる時点まで主人が育休を取得して子どもを見る。
一時保育は週に3日が上限なので、週2日は親(おばあちゃん)を頼る

我が家ではなぜその解決手段を選択したのか、つらつらと書きます。
他にも手段はあるので、だいたいなんとかなるもんだなぁ、がいち当事者の感想です。
私のその時々の心情描写を加えながら、小説のように章立てていきます。
お急ぎの方色つけた字を読めばポイントがわかるようにしておきますね。

私の妊娠産休育休に関する詳細は、こちらの記事にて不定期連載中。

cerulean.hatenablog.com

母の転職と保育園探し

保活においては、早めの動き出しとなるべく年度の早いうち(4月5月)の生まれであることが重要だと言われます。
保育園には受け入れ可能な月齢の下限が設定されていますし、定員未満の場合は先着順。
そのため、年度内の早くに復帰するママが基本的に有利なのです。

そして我が子はというと、12月生まれ。
当初の予定では12月に仕事復帰だったので、5月末から、12月からお願いできる保育園を探していました。
で、唐突に6月半ばに転職を決め、9月に入園可能な保育園を探すことに。

ここで1つ制約が発生します。

一般的には、保育園を確保できない場合、1歳6ヶ月までは育休及び育児休業給付金の延長が申請できます。
(ちなみに前職は、育休自体は最長3歳までとかだったはず。)
ところが、転職なので9月1日付けで必ずお仕事を開始しなければならない。
保育園が決まらなくても、母の復職は絶対です。

そんな状態に怯えながら、6月半ばから保育園の見学に奔走しました。
子どもは6ヶ月、見学に一緒に連れて行ってもそんなに心配ない月齢だったことは幸い。

認可保育園と認定保育園と

保育園を探す際の我が家での最低限の条件は、以下の通りです。

  • 車がない&父母が逆方向へ通勤するのでできれば自宅から徒歩圏内
  • 8ヶ月児を受け入れ可能である

この条件で合致する保育園は認可認可外合わせて3つでした。
首都圏だし多くはないけど少なくもないほうだと思います。

ですが、まー案の定、全部定員埋まってました。
わかってはいたのですが、心なしか張りのない笑顔しか浮かべられない、そんな6月末。

さてどうしよう、と考えていたところでふと気がついた一時保育・リフレッッシュ保育の存在。
1週間のうち上限を3日とし、8時半〜17時(時間は園による)くらいまでは預かってもらえる。

転職により、一応は時間が決まってはいますが、なんといっても母は裁量労働制
そしてプログラマ、いざとなればリモートワークもできる。
1日8時間でも保育園で見てもらえれば十分、あと2日だけどうにかすればどうにかできる!!
一時保育ならまだ定員も空いてるって!!!

ただし、認可の一時保育は離乳完了(調乳ができないため)しないとお願いすることができません。(園による差はあると思う)
認可外のリフレッシュ保育は、ミルクもあげてくれるとのことですが、認可に比べるとお値段がUP。
ちなみに私が検討している範囲では、同時間の保育として、認可外は認可の2.5倍くらいの費用感でした。

でもま、希望が見えました。

認可保育園の審査でつまづいたこと

フルタイムで働く正社員は大抵Aランクで満点の6点なのですが、うちの自治体では両親が半径1キロ以内に住んでいるかつ祖父祖母いずれかが家庭にいる状態だと1点減点となり、我が家は見事に減点対象。
A6点で並んでしまったから、次に別の指標で比べましょうという流れなので、結構クリティカルなダメージです。

おばあちゃん(52)、割と元気で毎日忙しいけど忙しいのプライベートな用事ですもん、それで保育できないのよーは当然考慮していただけません
専業主婦で、22歳から自分のことはすべて後回しにして、約30年間私と妹にべったりで過ごしてくれていた母だから、今の自由な生活は維持させてあげたいんだよ...という娘の想いなどはどこにも届きません。
こんなことなら1キロより離れておけばよかったような、でも徒歩数分で行ける実家は魅力的過ぎだし離れたくないような、複雑な心境です。

とはいえ背に腹はかえられない。
ちょこっと自分の時間融通してもらって、子どもはやっぱり大好きな人だし、週のうち2日なら空いている日があったので、おばあちゃんともじっくり相談してそこはお願いすることに決めました。
これで週5日確保!!!

なんだかんだありましたが、やっぱり任せられる親族が近いことは強みです。
たくさん面談して頑張って選んでベビーシッターを雇うよりは、自分をこうして育ててくれた親が見てくれるならばまぁ大丈夫でしょう、と思えます。

ちなみに、この審査項目と審査基準はもしかしたら自治体により違うかもしれません。
これだけはなるべく早めに手に入れておいて損はないと思います。

ベビーシッターを選ばなかった理由

上段でも少し触れましたが、ベビーシッターと言う手段もあります。
ありますが、これがなにせ一番お高い

首都圏だと、1時間あたり1000〜3000円が多かったです。
通勤往復2時間、フルタイム(9時〜17時半)で働く両親と仮定した場合、保育必要時間は1日最低でも10.5時間(8時〜18時半)。
従って、1日で1万500円〜3万1500円1ヶ月(20日間)で20万1000円〜63万円です。
実際には長期割引とか色々あると思う...のでここまでかからないとは思いますが、試算しただけで眩暈がしたので、それ以上はあまり調べることもなく却下されました。

でも、しっかり面談して納得のいくシッターさんに出会えて、その方がべったり我が子だけ見ていてくれるという安心感は、保育園にはなかなかないものだと思います。

逆に、たくさんの同世代の子どもとも触れ合って、たくさん刺激を受けて、たくさんの繋がりを作ってくれる保育園というのもまたひとつの良さ。

何を選択するかは、親の考え方と経済力次第ですね。

一時保育のハードル

さて、そうこうありましたが一応保育園は待機もしたかったので8月に申し込み、見事に役所から保留通知が来たところで、では本格的に一時保育を利用するための準備。
下記の内容は、私がお願いしようと考えていた認可保育園のケースですので、すべての一時保育・リフレッシュ保育がこうであるということではありません。

詳しくお話を聞いたところ、一時保育の場合が有資格者が子どもを見るわけではなく、調乳もできなくなるので、日中にミルクを飲む必要がなくなっていれば、お願いすることができる状態になるとのこと。
離乳が順調に進んでいる早い子で、9ヶ月頃の離乳食後期の3回食が始まった段階で、食後はミルクを飲まなくても元気に過ごせるようになるようです。
おやつの時に、牛乳とか麦茶とか、そういうものをあげれば済んでしまうことが大半らしい。

なるほど、我が子は体も大きいしよく食べるし、9月を見越して8ヶ月時点で3回食っぽくしてみてもお腹壊したりしないし、これは9ヶ月に離乳食後期始めたらすぐ預けられるんじゃん?

とすると、我が子が宙ぶらりんになってしまうのは、9月1日から9ヶ月になって完全な3回食に慣れるまでの、せいぜい1ヶ月くらいかも?

たった1ヶ月なら、9月1日から2週間でパパが取得していた育休を延長して、見ててよー!

となりました。

で実際は、ミルクが不要になるまでもう少しかかるかもしれないから、1歳になる12月までの3ヶ月間に育休延長してもらいました。
もしこれが難しければ、1ヶ月だけ丸々おばあちゃんにお願いしないといけないかなぁなんて思っていたところです。

母が仕事に戻るまで

上記が決まったのが8月のお盆休み前後だったように思います。

もともと主人の育休は、私の転職が決まった6月から計画し取得していたものです。
母の育休期間の、所詮4分の1ではあるものの、世の中男性の育休ってそんなに長い期間とっているものではないので、主人の育休の延長は期待半分不安半分といったところ。
幸い、止められることも咎められることもない職場でよかったねーという感じです。

ちょうどお盆でパパがお休み、ということもあり、その間にパパ育トレーニングを実施しました。
母がいないと子どもがどうなるのか、子どもと二人きりの生活がどんなものなのか、ならし保育的に実際に体験してもらいました。

初日はお昼ご飯食べるまで、二日目はおやつ時のぐずぐずタイムまで、三日目は夕方まで。
家事も同時並行で、私がやってた範囲をできる限りやりましょうという、なかなか厳しいトレーニングだったような気がします。

それでも、子どもが大泣きして手がつけられなくなることもなく、お昼寝しなくなるわけでもなく、ご飯を食べなくなるわけでもなく、要するにほとんど何ら変わりなくパパと過ごしてくれたので、何の心配もなく仕事に戻れる、ということがわかりました。
この点は本当に運が良かったのか、我が子がすごかったのか、パパがすごかったのか。

そうして、私は9月1日に、子どもに行ってきますのハグとほっぺチューをして、新天地へと向かいました。

そして今

仕事始めて1週間頃、なんと次の4月からで希望していた認定保育園で、10月から子どもを預かってくださることが決まり、結果私たちは10月の頭から慣らし保育をして、普通に保育園に通わせることができるようになりました。

これは想定外ですし例外中の例外的事案だったのでみなさまの参考にはなりませんが、我が家は無事に両親揃って社会復帰できることになりました。
まさかのめでたしめでたし展開すぎて、少々申し訳ない。

でも、ここまでの通り、待機児童になってもなんだかんだ道はあるんだよーということを示したかったのです。
近隣に頼れる人がいなければ、一時保育にベビーシッターを組み合わせるのでもいいし、そもそも育休を延長したっていいのです。
車や交通の便が良ければ、たくさんの保育園が候補に入れられるようになります。

一応、夫婦揃って割と倹約家とはいえ我が家は一般的な共働き家庭のお財布事情なので、自治体からの資金的援助がある範囲内で叶えられる回避策を取ることにしました。
それでも、保育園費用として念のため月10万計上して生活費を組み、家計のコントロールは必須です。
夢のような話ですが、経済力があれば、待機児童問題に悩む必要は一切ありません。
費用面の工面については、実際まだ育休中なので実感はありませんが、苦労が浮き彫りになったらきっとまたまとめる記事を書くと思います。

年金はそんなにあてにできないし、今の苦労は、未来のため。
子どもはどんどん手がかからなくなっていき、いつかは手元から離してあげなければなりません。
そうなっていく中で、私は私自身の存在価値を見失わないよう、働き続けることを選択しました。
産後は、専業主婦になることも考えて、家計簿に専業主婦バージョンの予算案を作成してみたり、簡単なライフプランを組んで家計の変動を比較をしてみたり。
そんなことをしていたのも、今となってはいい思い出です。

今(9月)は、まだパパが頑張って育児中。28歳の若者には少々荷が重かったかもしれませんが本当によく頑張っています。
父が育休を取得して得た知見についても、また別の記事にまとめたいと思います。
多分本人は書きたがらないので、母が実感したことと痛感したことなどが中心ですね。

とにもかくにも、我が家は待機児童でしたが母は辞めずに仕事に復帰して、良かったかなーが所感です。

これから先もたくさんの方々が、それぞれにとって最高の選択ができるよう、僭越ながらお祈りしております。

で、二人目以降を産んだら今度は一体なにを言っているでしょうね!笑
できるだけ予測して動いていたとしても、先のことはやっぱりわからないものです。